【完全保存版】日本の古来サウナ「蒸し風呂」「かま風呂」「石風呂」巡りまとめ

Lico
世界のサウナトラベラーLico(@SaunaLico)です。

こちらの記事では、私が実際に訪れた「日本古来サウナ」のまとめ記事としてご紹介していきます!

まだまだピヨピヨの生まれたての記事で、タイトルに内容が全然追いついていませんが(笑)、これから増えていく予定なので、時々のぞいてもらえると嬉しいです!

今となっては入浴と聞くと「風呂」を浮かべる方が主流ですが”蒸気で蒸す「蒸し風呂」は元来のお風呂”と言われていて、お風呂=蒸し風呂を指していました。

そのルーツは、神道の風習で、川や滝で行われた沐浴の一種である禊(みそぎ)の慣習にまで遡ると言われています。その後、仏教の伝来に伴い、寺院でも沐浴のための施設が作られました。その方法も薬草などを入れた湯から生じる蒸気を取り込む、蒸し風呂形式でした。始めは僧侶のための施浴でしたが、次第に一般民衆への開放も進みました。平安時代になると、宗教的意味が薄れ、衛生面での意味が強くなった歴史があります。

「蒸し風呂」の沐浴方法は、全国各地で様々です。

「石風呂(または岩風呂)」は主に瀬戸内海など海岸地帯で発展した蒸し風呂で、天然の石窟などに火を焚いて熱し、水気を加えた室内で蒸気浴や熱気浴をする方法です。

「かま風呂」は日本列島内陸部で広まった蒸し風呂で、室内で火を焚いて熱した後、灰掻きで灰を外に出し、塩俵を敷き塩水を巻いた上に横になって入浴する方法です。

現在の一般家庭で主に使用されている、ユニットバススタイルに至るまでの様々な歴史を、少しずつ深掘りしながら、ご紹介していけたらと思っております(*^^*)

目次

【飛鳥時代】八瀬の八瀬かまぶろ温泉ふるさと@京都

▼指定有形民族文化財に指定されているかまぶろ(見学自由)

▼実際に体験できる「名物かまぶろ」
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▼かまぶろ内の様子

▼陶器製の枕を使用し裸で横になって温まります。
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▼隣には山の清水を使用したお風呂にも入れます。

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京都八瀬にある老舗旅館「八瀬かまぶろ温泉ふるさと」は日本古来の名物かまぶろで有名!

その歴史は1300年で、現存する最古の形式のかまは、京都市の指定有形民族文化財に指定されています。

672年の壬申の乱で大海人の皇子(後の天武天皇)が、流矢を背に受けしまい、その傷を癒やすために村人が、かまぶろを献じたと伝承されています。

また八瀬という地名の由来は、「矢背」が起源でもあるそうです。

室温は50度設定なのですがかなり発汗します。そして室内の土や草の香りが素晴らしく癒し効果も抜群!純粋にサウナを楽しみたい方にもおすすめです!

宿主のご主人に貴重なお話も伺えまして(*^^*)詳細については以下記事にまとめているので、良かったら参考にしてくださいね。

【奈良時代】塚原のからふろ@香川

▼塚原のからふろ外観
香川県さぬき市の古代サウナ「塚原のから風呂(からふろ)」口コミ体験談

▼からふろ全体
香川県さぬき市の古代サウナ「塚原のから風呂(からふろ)」口コミ体験談

▼あつい方
香川県さぬき市の古代サウナ「塚原のから風呂(からふろ)」口コミ体験談

▼ゆるい方
香川県さぬき市の古代サウナ「塚原のから風呂(からふろ)」口コミ体験談

▼室内
香川県さぬき市の古代サウナ「塚原のから風呂(からふろ)」口コミ体験談

▼共有スペース
香川県さぬき市の古代サウナ「塚原のから風呂(からふろ)」口コミ体験談

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遡ること1300年前、高僧である行基菩薩(668~749)が、全国を巡国修行中にこの土地にも訪れ、村人の病気を治すために造られたことが、そのルーツとされています。

サウナには「あつい方」と「ぬるい方」がありますが、「あつい方」は修繕はしているものの、当時のまま現存しているからふろになります。

「あつい方」は温度が高いときで170~180度!もう目も開けていられない程の灼熱なので、毛布を被ってはいるのですが、それでも全身から汗が吹き出すほどの熱さです。私はすっかり「あつい方」の虜になり、そっちばっかり入っていました(笑)

週に4日解放されているので、利用しやすい施設としてもおすすめです。詳細は、以下記事を参考にしてくださいね。

【奈良時代】法華寺のからふろ@奈良

▼法華寺
奈良の法華寺でからふろ(浴室)体験してきた口コミ記事

▼法華寺のからふろ
奈良の法華寺でからふろ(浴室)体験してきた口コミ記事

▼法華寺のからふろの仕組み
奈良の法華寺でからふろ(浴室)体験してきた口コミ記事

▼薪を使用し釜を加熱します。
奈良の法華寺でからふろ(浴室)体験してきた口コミ記事

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1250年の歴史を持つ法華寺の浴室(からふろ)!現在は、国の重要有形民俗文化財に指定されています。

聖武天皇の妻である、光明皇后が創始者で天平時代に創始したもの。「庶民施浴」のため建てられた非常に珍しい浴室です。

床下の釜から沸いている蒸気を全身に浴びる蒸気浴なのですが、香木(または生薬)としてヒノキが釜の中に敷き詰められているので、癒し効果バツグンで最高の時間を過ごすことができました!詳細は以下の記事を参考にしてみてください。

【平安末~鎌倉時代】岸見・ちょうげん・阿弥陀寺の石風呂@山口

▼岸見の石風呂
山口徳地の国指定重要有形民族文化財「岸見の石風呂」をとくぢの石風呂祭りで体験した口コミ

山口徳地の国指定重要有形民族文化財「岸見の石風呂」をとくぢの石風呂祭りで体験した口コミ 山口徳地の国指定重要有形民族文化財「岸見の石風呂」をとくぢの石風呂祭りで体験した口コミ

▼ちょうげんの石風呂
山口県徳地の「ちょうげんの石風呂」口コミ@重源の郷

山口県徳地の「ちょうげんの石風呂」口コミ@重源の郷 山口県徳地の「ちょうげんの石風呂」口コミ@重源の郷

▼阿弥陀寺の石風呂
山口県の日本古来サウナ「阿弥陀寺の石風呂」月1回の施欲口コミ体験談

山口県の日本古来サウナ「阿弥陀寺の石風呂」月1回の施欲口コミ体験談 山口県の日本古来サウナ「阿弥陀寺の石風呂」月1回の施欲口コミ体験談 山口県の日本古来サウナ「阿弥陀寺の石風呂」月1回の施欲口コミ体験談
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平安末~鎌倉時代に瀬戸内海で栄えた約830年の歴史があるのが石風呂!山口県は特に栄えた地域として有名です。

そのルーツは、1180年以降、東大寺再建を任された重源上人と言われています。この地域の良木を東大寺再建に使用するため、瀬戸内海をつたい、良木が奈良へと運ばれました。この作業は極めて過酷で、その際、多くの怪我人や病人がでたことから、彼らを癒し療養させるために、創始したと言われています。

以下にご紹介している石風呂は、日程こそ限られていたり、事前予約が必要だったりしますが、今でも体験できるので、ご興味があれば、ぜひ参考にしてください。

【江戸時代後期】湯の峰温泉 旅館あづまやの蒸し風呂@和歌山

▼湯の峰温泉街
旅館あづまやで「蒸し風呂」体験を口コミ!日本古来サウナ

▼江戸中期~後期創業の「老舗旅館あづまや」
さんで日帰り入浴することができます!

▼こんな風情のある浴室にある蒸し風呂

▼羽目板の下に約90度の源泉を
流しているだけの超天然蒸し風呂です!
温泉の蒸し風呂は全国でもかなり珍しいようです。
旅館あづまやで「蒸し風呂」体験を口コミ!日本古来サウナ

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蒸気で蒸す(しかも源泉!)元来のお風呂が体験出来るのが、和歌山県にある日本最古の温泉「湯の峰温泉」!

サウナというよりは、まさに蒸気浴でした(^_^)硫黄の香り漂う室内で、源泉の流れる音だけを聞きながらの静寂は、最高の時間でした。

詳細については以下記事にまとめているので、良かったら参考にしてくださいね。

封鎖してしまった古来サウナ情報

愛媛県今治の「桜井石風呂」

出典:http://www.oideya.gr.jp/spot/area_imabari/experience/ishiburo.htm

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平成21年以降、封鎖中。窓口である今治市役所 財務部 管財課に問合せ確認。(2019年1月)理由としては、石風呂内部の破損につき、安全が確保できないため。残念ながら、再開の目処もたっていないそうです。

【参考URL】

愛媛県新居浜の「シダと煉瓦の石風呂」

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創業時期は不明ですが、大正末頃に料理屋となり、戦前には完全に廃業となりました。

広島県竹原市忠海の「アマモの石風呂」

出典:https://www.sankei.com/west/news/151031/wst1510310022-n1.html

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昭和25年創業の広島県竹原市忠海(ただのうみ)にあった石風呂「岩乃屋」。

アマモ(海草)などの資材が入手困難になったこと、経営者が75歳の節目を迎えることを理由に2016年に封鎖となりました。

【参考URL】