【日本古来サウナまとめ記事】
「岸見の石風呂」の外観
▼岸見の石風呂はJR新山口駅から車で約40分。
道沿いに駐車場があります。
▼山側に向かい田んぼの中を進むと…
▼茅葺き屋根が見えてきました!
▼この日は年に1回開催のとくぢ石風呂祭りの日。
詳細はこちらをご確認ください。
▼何やら賑やかな雰囲気です。
▼女性達が手際良く、何やら準備しています。
▼受付で石風呂手形(800円)を購入
▼すると岸見の石風呂が体験できます!
▼すぐ近くに着替える場所があります。
▼内部の様子
▼石風呂後はシャワーも浴びれます。
「岸見の石風呂」の歴史・由来
山口県徳地には800年以上前から伝わる
石風呂が数多く存在しています。その数70以上!
▼現在、体験や見学できるだけでもこれだけあります!
その中でもこの『岸見の石風呂』は現在に至るまで
使用され続けていることから昭和33年に日本初の
”国指定重要有形民族文化財”に指定されました。
一見、藁屋根の農家のようですが内部は
カマクラのように石風呂が鎮座しています。
▼1180年の源平の合戦で焼けおちた東大寺再建を
任されたのが重源上人(ちょうげんしょうにん)
山口県を流れる佐波川(さばがわ)周辺に
良木のヒノキがあると知り、平安時代末の1186年に
重源上人が奈良から遠く離れた山口県の徳地
(周防の国)にやってきました。
再建のための良木は川をつたい、
瀬戸内海を経由し奈良まで運ばれました。
東大寺再建には約20年の月日を要しました。
▼東大寺再建に要する材木調達の作業は極めて過酷で
従事した人の中に多くの病人・怪我人がでたため
彼らを癒やすため重源上人が石風呂を創始しました。
当時は保養・治療の場とされていましたが
その後、コミュニティの場へと変化していきました。
▼コミュニティの場所としての石風呂風景
現在は、有志で集まった石風呂保存会の皆さんが
この貴重な石風呂を守り続けています。
「岸見の石風呂」の仕組み
石風呂は石と藁を混ぜ込んだ赤土で出来ています。
▼石風呂の入口は高さ71cm、幅61cm
内部の床面は幅が2.27m×奥行き2.51m高さ1.74m
7-8人が同時に入浴できる大きさです。
岸見の石風呂は外側から石を積み、最後に大きな
平石を置くことで支えています。間は赤土で塞ぎ
形を整えています。
▼窯の内側に薪やしばぎ(乾いた葉っぱ)をくべ
火を焚き灰を掻き出した後、薬草や藁(ゴザ)
を敷き、現在はさらに毛布を置きます。
石や土に蓄えられた熱気・蒸気浴を楽しみます。
▼屋根から湧き上がる湯気が幻想的です。
▼茅葺き屋根
藁は農家の方から分けてもらったり
保存会の方が有志で提供されたりしています。
薬草は石菖 (せきしょう)の葉っぱとヨモギ。
石菖は菖蒲のことで佐波川に自生している
葉っぱを摘んできて、ヨモギは田んぼに自生している
ものを摘んで使用しているそうです。
本当に当時のままの方法なのでしょうね!
掻き出した灰は囲炉裏にとり、囲炉裏を囲んで
飲み食いを楽しんだそうです。
▼石風呂の隣には4畳半の間に重源上人の木像をまつる祭壇があります。
▼現在の内部の様子
【参考】保存会の方より直接お話を伺いました!
「岸見の石風呂」の口コミ体験談!
▼岸見の石風呂保存会の方たちと
入口が小さいので腰をかがめてはいります。そして…熱い!朝から内部で薪を焚いて、9時に灰を出して10時のスタートに備えたそうです!私は10時過ぎに体験したので、温度は90~100度くらい。
一気に汗が吹き出します!毛布が敷いてあってもじっくり座っていられないほど熱い!でもセキショウやヨモギの香りに加え、土や藁など自然の香りに包まれ幸せ(*^^*)精神的な癒やし効果も感じますね。あと自然と息苦しさはありません。最初は数分で出てきちゃいましたが…そのあともう少し長めで、合計3回体験させていただきました(*^^*)
なんとも幸せな時間。その後囲炉裏を囲んで、参加者とお話をしたり、保存会の方にお茶を振る舞ってもらったり、TV山口の取材を受けたりしました(笑)髪の毛ボザボザ、すっぴん、眉毛なし、首からタオルでTVに映ったのは初めての体験(爆)幸か不幸か山口県だけの放送なので、自分の酷さの確認はできませんでしたm(_ _)m
▼お祭りの特典で近くにある
岸見研修センターで振る舞いをいただきました。
▼ぜんざいに加え…
▼茶そばの試食。どちらもとっても美味しかった!
「岸見の石風呂」まとめ
ぜんざいを頂いている時に、保存会の女性が話しかけてくれ、30分ほど歴史等について、ゆっくりお話を伺う機会を得ました。素敵な一期一会で「岸見の石風呂」に対する愛情がひしひしと伝わってきました。皆「この石風呂を守っていきたい!」という強い想いで、有志で集まっているそうです。
自分が生まれ育った土地への誇りを、感じることもできました。守り続けていくことは本当に大変なことだと思いますが、勝手ながら是非続けて欲しいと感じました!また機会を見つけて、訪れたいと思います(*^^*)大変貴重な経験をさせていただいた、岸見の石風呂保存会の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。
今回はとくぢ祭りに便乗しての参加でしたが、月に1度、石風呂体験ができるようです。日程についてはこちらを参考にしてくださいね。機会があれば是非訪れてみてほしいなって思います(*^^*)
「岸見の石風呂」詳細情報
【住所】山口県山口市徳地737
【電話番号】岸見の石風呂保存会 事務局 TEL080-2916-8878
【URL】http://www.tokudi-kankou.jp/index.html
※お祭り時以外でも体験できるようなので詳細は直接お問合せください。
【JR新山口駅から岸見の石風呂までのアクセスマップ】
約830年の歴史ある、かつ”国指定重要有形民族文化財”である山口県徳地の
『岸見の石風呂』(きしみ)
を体験してきました!830年の歴史を体感した感動の経験!
その歴史や由来は?
実際入ってみてどうだった?
服装とかどうするの?
なんてことを口コミシェアしてみたいと思います!